セクシーな男、男前な女

セクシーな男がいます。


女性的な男性という意味ではありません。


色気のある男性です。


男前な女がいます。


男勝りな女性ではありません。


色気のある女性です。



色気とは、なんでしょう。


誤解の多い言葉です。


ムンムンでも、ムチムチでも、ありません。


色気とは、「生きる美学」です。



関東では、粋(いき)と言い、関西では粋(すい)と言います。


ヨーロッパでは、ダンディズムと言います。


外側から飾るおしゃれではなく、内側からにじみ出る生き様(ざま)が、色気なのです。


東京に生まれ、京都の花街(かがい)で暮らした哲学者・九鬼周造は『いきの構造』の中で、粋の3つの要素を挙げました。


「垢(あか)抜け」「張り」「色っぽさ」です。


 「垢抜け」→ 世俗の欲望を超越して、まわりにビクビクしないこと。


 「張り」→ 自由なエネルギーに満ちて、軽やかに動けること。


 「色っぽさ」→ 自分の美学があること。



「セクシー」「色気」と言うと、フニャフニャした感じがあります。


実はまったく逆です。


たとえば、プレッシャーがかかるところで品位があり、礼儀を欠かさないことです。


なんでもない時には、誰でもマナーを守ることはできます。


ところが、本当にセクシーな人は、精神的にどんなにストレスがかかるところでも、品格を保っていられます。


その時に、男性ならセクシーな男に感じ、女性なら男前な女に感じるのです。



「男前」は、「男気がある」「カッコイイ」「しんが通っている」という意味です。


京都の花街では、ドーンときっぷよく寄附ができる人を「男前」と言います。



本来、「男前」は男だけに使う言葉ではありません。


女性に使う時にこそ、カッコイイのです。


男前は、メンタル力を表す言葉だからです。


色気も、外見をどうするかという問題ではありません。


その人の内側にあるしんの強さ、心の強さからにじみ出るものが色気なのです。



セクシーで色気のある男前な人を目指したい。




*1分で感動から転載